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フープロ大活躍!アップルパイを生地から作ってみる

齢五十を超え、初めてアップルパイ作ってみた。しかもパイ生地から。フードプロセッサーを使ったら、意外と簡単にできたので、メモ代わりに記事化してみる。


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作り始めた経緯としては冷蔵庫にリンゴが大量に残っており、アップルパイでも作ってみるかと思い立ったのが3日前。レシピを探した結果、冷凍のパイ生地だと楽そうだと思ったが、近所のライフには小さいのしかなくて、しかもネットで買うとけっこう高い。

 

とはいえ、家の料理本で調べると、やはりパイ生地をイチから作るの大変そう。生地を練るときにバターで手もベトベトになりそうだし、何度も寝かしたり、折りたたんだりが必要。でも、いろんなレシピを見ると、「大変なのでフープロ使いました」というコメントを見たので、調べてみたところ、フードプロセッサーでできる以下のレシピにたどり着く。

 

macaro-ni.jp

 

1kgの強力粉を買ってきたので、もはや後戻りはできない。しかも、作り始めたのが、日曜日の夕食後。レシピ通りサイコロ状にカットしたバターをまずは冷凍庫に入れ、1時間後に粉たちをフードプロセッサーで冷水加えながら撹拌していく。こうすると、いい感じのそぼろ状になるので、これをまとめると生地のできあがり。最後まとめるときに手を使うが、混ぜる作業はフープロなので、手がべとつかない(まあ、フープロ洗うときに油っぽくなるんだけどw)。

 

できた生地を冷蔵庫で寝かせ、その間にリンゴをグラニュー糖とバターで炒めていく。あとは寝かせた生地をカットしてアップルパイに仕上げていけばOK。とはいえ、パイ皿を買ってなかったので、家の耐熱皿に載せて丸くした。生地を細くカットして載せていくの楽しい。クロスさせればもっと映えるのだけど、すでに夜も遅くなっており、全然余裕がなかったw できたら、そのまま予熱したオーブンへGo!


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オーブンですら普段使ってないので、焼き時間はけっこういい加減だが、見た目はよくできた。途中、リンゴ煮たグラニュー糖が焦げてお皿に漏れ出してくるハプニングはあったが、とりあえず完成!寝かす時間まで含めたら、4時間近くかかったけど、達成感は半端ない。

 

できあがったアップルパイが冒頭。パイ生地がサクサクで、これはうまいと自画自賛。バターと砂糖の量がすごいけど、美味しく作れて大満足だった。次はグラニースミスみたいにシナモンとレーズンを入れてみたい。

Candlemass来日公演 叩きつける重低音リフに身を委ねてきた

1990年代に好きだったドゥームメタルバンドCandlemassが来日したので、参戦してきた。公演は渋谷のCLUB QUATTRO(久しぶり)。ひたすら暗く叩きつけるような重低音に身を委ねてきた。


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Candlemassをドゥームメタルと書いたが、個人的にはけっこうビミョーなカテゴリ分けだと思っている。暗くて、重いBlack Sabbathフォロワーであるのは間違いないのだが、デス声のCathedralとは明確に違う。かと言って、いまのボーカルが様式美的にメロディアスなわけでもない。基本はスローな曲ばかりだが、たまーに速くてリズミカルな曲もある。

 

じゃあなにが唯一無二かを考えたら、やはりうねる重低音リフだ。決して複雑なリフじゃないが、重くて、強くて、グルービー。Cathdralの這うようなリフとはちょっと違う。そして、半音ごとにずれつつ、不協和音を織り交ぜた不気味なギターフレーズはどこかゴシックで宗教的だ。

 

今日のライブもそんなCandlemassの魅力を凝縮したようなライブだった。2024年にCandlemassのライブに足を運ぶくらいだから決して広くないCLUB QUATTROを埋め尽くしたのは、おそらくなかなかのオールドメタルファン。2024年にCandlemassのライブに足を運ぶくらいだから、さもありなんだ。

 

代表曲とも言えるMirror Mirrorからスタートし、アンコールのSolitudeで締めた80分のライブは、徹頭徹尾うねるリフが襲ってくる重低音体験だった。リズミカルだったのは三連マシンガンリズムのDark are the veil of deathくらいで、あとは低速で重い曲の連発。音質のイマイチな初期の曲が多かったので、生で聴くとものすごい迫力だ。音の塊がドスドス来る。


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今のメンバーは三十年ぶりのオリジナルメンバーである1stアルバムのボーカルが復帰しているのだが、個人的には、NightfallやAncient Dreamで歌っていたメサイア・マーコリン。一番好きな曲はDark Reflectonではあるのだが、残念ながらやってくれなかった涙。マーコリンの歌は強烈に個性的だったが、まあ昔のボーカルがよかったと不満を言ってもしようがない(ポール・ディアノよりブルース・ディッツキンソンの方がよいとワガママ言ってるようなもの)。

 

ともあれ、今のCandlemassならではのバンドの魅力はたっぷり堪能できた。特にファーストのDemons GateやUnder the Oakは、ボーカルがとうにんということもあり、よかった。ファンの盛り上がりも熱くて、シンプルにいいライブだった。

 

 

大学時代のサークルの集まりがエモかった

先週30年近く(正確には27年前)に卒業した大学のサークルのメンバーが久しぶりに集まる会合があった。アラフィフの同窓会として、イメージ通りとそうでなかったとこがったので、メモ代わりに書いておく。

 

サークルは音楽サークル。仕事や子育てが忙しいということもあり、お酒も苦手なので、この手の同窓会は基本的に出なかったのだが、今回はタイミングもあったので半分怖いもの見たさで行ってみることにした。もともとは北海道に帰郷した先輩が久しぶりに上京するのに合わせて会いましょうというきっかけだ。

 

と言いつつ、当人は同日忙しくなり、来られなくなったという顛末だったのだが、集まったメンバーが自分の学年より上の学年が多かったのだが、初対面が多くて驚いた。30年経って、そんなに見た目が変わったのではなく、実際に当時も知らない人なのだ。ただ昔と大きく違ったのは、初対面の人でもわりと遠慮なく話せるようになったこと。で、実際に5歳位の先輩たちだったが、結局音楽サークルなので音楽の話すれば打ち解けるし、いまの仕事の話、生活の話、当時の話など、実は話は尽きなかった。

 

同学年とも近況報告。学年ごとのメンバーを洗い出してみたのだが、当時のことを意外と覚えているのにこれまた驚く。親が介護だったり、はたまた亡くなっていたり、子供が独立してたり、お年頃ならではの話も多いのだが、YouTuberとなって稼いでる友人がいるのは驚いた。いまどきアースシェイカーのライブ行って、中国語を勉強してるオレも驚かれるけど。

 

昔のように朝まで、深夜までとか全然無理なので、10時半くらいに数名とともに帰ったのだけど、新宿南口の夜にかけるのが、なんだか大学時代を思い出してエモかった。

 


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渋谷はコスプレフェスをやらないのか? 豊島区民が考える池袋とコスプレ

ハロウィンの件で池袋が注目されている。毎年、無軌道なハロウィンがニュースになってしまう渋谷区が、今年は「ハロウィンに来ないで」という強いメッセージを強く打ち出したことで、毎年お行儀よいコスプレイベントを開催している池袋は特に注目されるようになったような気がする。今回は豊島区民として、池袋とコスプレ、そして渋谷との違いについて考えてみたいと思う。

「池袋ハロウィンコスプレフェス」は今年で10周年!

 

 

 

コスプレを推進できる豊島区の地の利

ハロウィンコスプレフェスの歴史はすでに10年を数え、すっかり定着した感もある。地元が全面的にバックアップし、オタクのマインドセットを理解するドワンゴアニメイト、ハコスタなどが運営していることもあり、プロも老若男女も楽しめるコスプレイベントとしては国内最大級に成長した。今年は、過去最多の14.1万人が来場し(去年は12万5000人)、渋谷と対象的に好意的に報道されているようだ。

 

news.yahoo.co.jp 

 

しかし、こうなるタネは10年前から撒かれていた。豊島区民からすると、池袋のサブカルシティ計画はやはり消滅都市宣言を受けて以降、故高野前区長がずっと続けてきた活動の一環に見える。自身が強く推進してきたコスプレフェスではご高齢な高野前区長も自らコスプレし、地元の理解を得ながら池袋は長い時間をかけてコスプレやサブカルの街になっていったのだ。

 

こうした経緯もあり、池袋はコスプレやサブカルに寛容だ。池袋の東口にはアニメイトやコスプレ関係の店が数多く立ち並んでおり、サンシャイン前の乙女通りは土日・平日問わず、若者たちであふれる。だから、コスプレフェス会場の東池袋地域は、普段から行き慣れてる場所なはず。イベント主催のドワンゴもピーダッシュパルコに拠点を構えており、普段から行政との連携を密にしている。ドワンゴコンテンツが池袋の施設ではよく流れている。

 

また、池袋コスプレフェスのメイン会場であるイケ・サンパークは、造幣局の跡地に豊島区が造った防災拠点でもある。サンシャインの奥にあり、豊島区民やコスプレ関係者以外はあまり知られていないだろう公園だが、豊島区最大の広さで、最新設備でなかなか快適。自前でこうした公園を持っているのも豊島区の強みだ。

 

そして高野前区長の死去を経て、区政を継ぐと宣言した高際副区長が立候補し、今年の4月に選挙で区民の指示を得て、今に至る。就任半年後に開催されたコスプレフェスでは高添区長もきちんとコスプレしており、「豊島区・池袋がマンガ・アニメ・コスプレの聖地であることを宣言します」と宣言している。

 

前区長からバトンが渡され、サブカルシティへの道を突き進む池袋。もちろん、反対の声はあるだろうが、私には地元の一定の理解を得た継続的な施策に見える。このサブカルシティ施策に関しては自治体の強いイニシアティブ、住民の理解、地元企業との連携、公園や施設などのインフラ、そして施策の継続性が好循環を生んでいる。個人的にはサブカル、エンタメ、クリエイティブ系の会社はもっと池袋に来ても良いと思う。

 

渋谷でハロウィンをやらないのはもったいない?

一方、渋谷ハロウィンの不幸なところは、やはり主催者がいないのに、若者が勝手に集まり、パーティー会場になってしまう点だろう。イベントではなく、単に映える会場として使われてしまうだけ。スクランブル交差点という公道が結果的に会場になってしまう地理的なデメリットもある。

 

ゴミやタバコの散乱に加え、トラブルや痴漢行為も多発し、暴徒化して逮捕者が出たことも過去にはあった。元々はワールドカップのとき、スクランブル交差点で集まったのが始まりらしく、以来ハロウィンになると仮装した若者が湧いて大騒ぎするようになったようだ。これじゃあ、招かざる客になるのは当たり前だ。

 

encount.press

 

本来お客が集まるということで歓迎するはずの地元商店街も迷惑だし、そこに勤める会社員も迷惑。知り合いの渋谷社員も毎度うんざりしてた。「もったいない」という声も多いが、今のハロウィン騒動は「渋谷ならなにしてもいい」と考える無責任な連中のカスタマーハラスメント。地元が「ハロウィン来るな」というのは妥当な判断だと思う。今年の参加者も減ったようだし、ここまで地元から嫌われるのであれば、来年以降はどんどん終息していくと思われる。

 

とはいえ、「同じようなコスプレフェスを渋谷区がやるか?」と言ったら、たぶんやらないだろう。都の管理とはいえ、渋谷区は広大な代々木公園を擁しており、LGBT系のイベントやアジア系のフェスなども盛大に開催されている。しかし、渋谷でコスプレフェスを探すと、民間企業のこじんまりしたものしか見当たらないので、自治体の戦略としてコスプレやサブカルはフォーカスしてないのだろう。豊島区や新宿区がうらやむほどのゲーム・Web会社、スタートアップの集積がある渋谷区であれば、すごいコスプレイベントができると思うのだが、おそらくコスプレやサブカルに対する地元のネガティブなイメージが払拭できないのだと思う。

 

今やジャパニーズ発のコンテンツとなったコスプレを巡る池袋と渋谷の動きの違いを豊島区民の目から見てきた。そのうち元祖サブカルシティである秋葉原、都庁のお膝元である新宿などとの違いも書いてみたい。

 

我が青春のアースシェイカー、40周年おめでとう

9月の土曜日にアースシェイカーの40周年ライブに行ってきた。ドラムソロを挟み、2回のアンコールを含めて、ほぼ2時間。最新アルバム「40」の曲やEARTHSHAKER、More、Radio Magicなど懐かしの名曲を織り交ぜて20曲近くを披露してくれた。軽妙なマーシーのMCも楽しめ、充実したライブだった。


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アースシェイカーと言えば、ラウドネス、VOWWOW、44マグナムなどが活躍したジャパメタ(あえてこう言う)創生期のハードロックバンドとしておなじみ。1980年代後半がたぶん黄金期だが、50代の私が中学生当時、最初に聴いたのはちょっと遅めの「オーバーラン」だった。二井原さんのキンキン声が苦手だったので、個人的にはアースシェイカー派。私をメタルの道に導いてくれた中学時代の友人はShiny DayやMoreをいつも口ずさんでいたし、大学時代のサークルでは先輩バンドがいつもMoreを演奏していたので、周りから固められて聴いたような印象がある。

 

今回は、デフレパ&モトリーのライブが高価すぎて萎えていたタイミングで、たまたまライブ広告を目にしたのがきっかけ。正直、初期ベストはきちんと聴いているよくらいのファンだが、名曲を生で聴けるならいいなと思い、いっしょに行けるお父さん友達に、チケットをとってもらった。悲しいかなお父さん友達は、数日前にコロナに罹患してしまい、結局1人でいくことに。場所柄早めにライブを終わらせなければならないため、スタートは夕方。恵比寿ガーデンホールには、同世代のおじさま・おばさま方がいっぱい集まっていた。

 

さて、ライブは時間通りスタート。主要メンバーかなりのお歳のはずなのに、みんな細いし、髪も長髪だし(Radio Magicじゃないが、「オレの長い髪♪」がなかったらシャレにならんw)、うらやましいかぎり。どこかのガンズのアクセルに爪の垢でも飲んで欲しい。で、1曲目のEARTHSHAKERのイントロのギターと歌が聞こえた段階で、もう涙が出てしまった。40年前の名曲がいまこうやって披露され、40年前にこの曲を聴いて胸を焦がしていたメタルキッズたちが、時を経てまた集まっているというだけで胸アツなのである。

 

アースシェイカーの魅力はなんといっても、メロディアスな日本語の歌にこだわったことだと思う。サウンドは完全にハードロックなのだが、マーシーの歌は歌謡曲を思わせるメロディと歌い回し。「ナイフを握りしめた〜」(More)、「怯えたFugitive」(Fugitive)など、ついつい口ずさんでしまうフレーズも素晴らしい。首を振るというより、いっしょに歌うというのが、彼らのライブの楽しみ方と言えるだろう。

 

ちなみに、こういう日本語歌詞にこだわるバンドは珍しく、個人的にはアースシェイカーとアンセムくらいだと思う(アンセムは英語アルバムあるけどね)。今も昔もメタル・ハードロックの世界は、完全に洋楽(というか英語)が主流。洋楽らしさを取り入れつつ、なんだかんだ日本語だったポップ・ロックシーンと異なり、ジャパメタは英語 or 日本語という論争が真剣に繰り返されてきたように思える。特に海外進出を狙う国産バンドは、英語の歌詞も多く、ラウドネスの「Thunder In The East」の成功以来、フラットバッカー(E.Z.O)、VOWWOWなども次々と英語作品を発表した。あのXだって、英語というランゲージバリアーで米国進出できなかったと言われているので、なかなか難しいわけだけど。

 

今回のライブは演奏が大きく、マーシーの声が遠く聞こえたので、そこだけは唯一不満。PAなのか、声量の問題なのか、もう少しきちんと歌聴きたかったなあ。とはいえ、More、Radio Magic、Fugitive、T-o-k-i-o、Come-onなど初期の名曲をシンガロングできてかなり満足だった。40年というベテランバンドなので、演奏もかなりすさまじいレベルで、実はアースシェイカーサウンドの鍵とも言えるキーボードも素晴らしかったし、Fugitiveの最後のギターソロの盛り上がりもよかった。なによりメンバー全員は笑顔一杯でライブを楽しんでいて、会場中にその多幸感が伝播した感じがあった。最後2回目のアンコールは「ありがとう君に」でしっとり締めて、18時過ぎにおしまい。満足そうな聴衆たちは、始まったばかりの恵比寿の夜に散っていった。

 


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ともあれアースシェイカー、40周年おめでとう。ツアーも始まったばかりだし、これからも走り続けてほしい。

 

若者にもオススメ!美メロでかっこいい1980~90年代ハードロック名盤5選

いよいよ50代に突入した私がまだ若者だった頃に大流行したのが、ハードロック&ヘビーメタル。特に派手な衣装を着飾ったLAメタルは、競争が激しかった分、音楽的にも完成度の高いバンドは多かった。そんなこんなでいま聴いてもムネアツなハードロックのアルバムを5枚選んでみた。テーマは美メロだ。

 

セクシーでブルージーな真夜中のロック「…Twice Shy」(グレイト・ホワイト)

 

LAメタルブームから飛び出したグレイト・ホワイトは、ロバート・プラントを彷彿させる艶のあるジャック・ラッセルズのボーカルとブルースを基調とした曲調が特徴。全米ヒット「Once Bitten」に続くこの「…Twice Shy」は自主制作から数えて5枚目のアルバムで、キャリアでもっとも売れた作品になる。

 

イアン・ハンターのカバー曲である「Once Bitten Twice Shy」が有名で、確かにスタジオ撮影のMVもめちゃくちゃかっこよいのだが、全体から見るとこの曲の軽快さはむしろ浮いているくらい。全体的にはホワイト・スネイクをやや脱力させたようなブルージーなロックで、どれも外れ曲なしだ。

 

個人的にはツーバスでダンサブルなビートを奏でる「Higway Night」、うねるようなグルーブが魅力的な「Mista Bone」、ラッセルズのボーカルが最高に切ない「The Angel Song」がオススメ。全体を聞いた後に、最後のOnce Bitten Twice Shyを聴くと、また印象も変わると思う。音圧よりもメリハリが利いたギターも曲を引き立てている。熱くてクールな真夜中のロックアルバム。

 

...トゥワイス・シャイ

 

アイドルの皮をむいたら骨太でブルージーだった「Long Cold Winter」(シンデレラ)

 

ブルージーつながりでもう1枚紹介するのは、シンデレラの2ndアルバム「Long Cold Winter」。こちらも全米で300万以上売れたヒット作で、ブルーズハードロックの名盤だと思うので紹介する。

 

1stの「Night Songs」はヘアメタルと言われるのにふさわしい、いかにもなアイドルハードロックの作品だった。でも、Long Cold Winterはいきなりボトルネックのブルースギターとハープで度肝を抜かれる。当時は「えっ?これがシンデレラ?」と思ったほど。2曲目の「Gypsy Road」はわりと元気目のハードロックだが、3曲目の「Don't know what you got」はピアノから始まるバラード、4曲目の「Last Mile」は縦乗りのリフと切ない歌メロを合わせ持つ彼らならではの1曲。このあとも、ブルージーさ極まる「Long Cold Winter」、郷愁のアコースティック曲「Coming Home」など、どの曲もタイプが違うのに、きっちりシンデレラだ。

 

トム・キーファーの声はハスキー。ジャック・ラッセル(グレイトホワイト)のような艶のある声でも、マイケル・スイート(ストライパー)のようなハイトーンでもない。ロック調な曲だとAC/DCっぽいが、ブルージーな曲はまるでジャニスが乗り移ったのではないかという味のある歌唱を見せる(特にLong Cold Winter)。ギターも早弾きなどはほぼなく、味のあるチョーキングで歌の間を埋めていく感じ。ゲイリームーアのような先人と比べても、十分に張るようなギタープレイが最高だ。

 

次作の「Heartbreack Station」はさらにブルージーになるのだが、ロック要素はずいぶん後退してしまい、個人的にはこのアルバムくらいのさじ加減がちょうどよかった。もちなみに先ほど調べたらすごく熱いレビューが出ていた。内容は全面賛成なので、ぜひこちらも読んでほしい。再結成ライブしてくれないかなあ。

 

mymusicforlife.com

突き抜けるハイトーンと美メロに酔う「INTUITION」(TNT

 

北欧HRの名盤とも言えるTNTのINTUITONは、トニー・ハーレルのハイトーンボーカルとポップさが売り。賛美歌のような「A Nation Free」から、グルービーなリフとリズムがかっこいい「Caught Between The Tigers」、これぞTNTというコーラスの美しい3曲目「Tonight I'm Falling」、落ち着いたバラードの「End of the Line」、そしてポップさ弾ける「Intuition」までとにかくA面が最強。

 

突き抜けるハイトーンと美メロ&コーラスが聞いていて気持ちいい。ギタープレイが相当トリッキーで、ちょっとやり過ぎな感じもするが、これこそTNTという気もするのが不思議。37分という尺にハードロックの魅力を詰め込んだ名盤。今聞いても思わず口ずさむ名曲ばかり。

インテュイション

インテュイション

  • アーティスト:TNT
  • ユニバーサル インターナショナル
Amazon

 

パワフルな演奏と美コーラスを堪能できる「To Hell With The Devil」(ストライパー)

 

黄色と黒の衣装をまとったクリスチャンバンドとしておなじみストライパー。見た目からすると虎きちなイロモノだが、実像は美メロとコーラスが売りの正統派ハードロックバンドである。聴かないのはもったいない。取り上げたのは、代表作である「To Hell With The Devil」だ。

 

不穏さを感じるインストの「Abyss」からツインギターとパワフルな演奏がカッコいい「To Hell With The Devil」、これぞストライパーという美メロ美コーラス美ツインが詰め込まれた「Calling On You」「Free」まで、ずっと口ずさんでいたい名曲が凝縮されている。ハードロック屈指とも言えるこの流れは圧倒的だ。

 

ストライパーのすごいのは極上のポップスとして成り立ちそうなひたすらメロディアスな曲を、パワフルなハードロックで再現してしまったところ。マイケル・スイートのハイトーンボーカルの歌を中心として、演奏とコーラスはつねに引き立て役。しかし、どれも不足がないバランスを保っている。美しいバラードの「Honesty」やギターリフがカッコいい「The Way」など、曲のバリエーションも豊か。ハードロックって、やっぱり歌だよねという人に聞いて欲しいアルバム。

To Hell With the Devil

To Hell With the Devil

  • アーティスト:Stryper
  • Hollywood
Amazon

 

「Back For The Attack」(ドッケン)

 

美メロ&すごテクなギターと言えば、やはりドッケンは外せない。1987年に発売された「Back For The Attack」は、1曲目の「Kiss of Death」の名リフとソロでとにかくガツンと来る。ポップなメロディとコーラスが最高な「Burning Like a Flame」や「Dream Warriors」、不気味な雰囲気とさびが印象的な「Heaven Sent」、意外に手堅いバックの演奏力もわかる「Mr.Scary」など、とにかくかっこいい曲ばかり。勢いのある「Tooth&Nail」も好きだけど、完成度からするとこちらかな。

 

ギターキッズのあこがれだったジョージ・リンチの派手さと影を合わせ持つギタープレイとドン・ドッケンの艶のある歌いっぷりもあわせて、ホント全盛期だからこそできた奇跡のアルバムだと思う。ドッケンもなんだかグレイトホワイトと同じく夜のロックなイメージある。

Back for the Attack

Back for the Attack

  • アーティスト:Dokken
  • Rock Candy
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ということで、若者にも聞いて欲しい1980~90年代ハードロックの名盤を5枚選んでみた。もちろん、ラットやモトリー、デフレパはないのかという声もあると思うので、ぜひみなさんの5枚も教えて欲しい。

「おうち台湾菜」で日々の食事が台湾化

台湾に行ったことないのに、台湾料理を作りまくってます。きっかけは「おうち台湾菜」という沼口ゆきさんのレシピ本。日本にある材料だけでわりと本格的な台湾料理ができるので、日々の食事がどんどん台湾化してますw


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よくやっているのは、酸辣湯と雞肉飯、キャベツの炊き込みご飯。最近始めたのが、 台湾名物の巨大唐揚げとしておなじみの雞排(ジーパイ)。まずは鶏むねを割いて、叩いて薄く伸ばします。鍋の大きさがあるので、うちは鶏むね一枚を四等分して、平らにしています。次に醤油、酒、にんにく、しょうが、こしょう、五香粉などで下味を付けて、1時間くらい放置。あとはタピオカ粉を付けて、揚げていきます。出来上がりはこんな感じ。


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奥の二枚はどうやら油の温度が高すぎたらしく、白かったり、黒かったり、見た目はいまいち。手前の二枚は温度をいったん下げて、170度前後で弱火で揚げてみました。こんなとき、DIMEの付録の調理用温度計が便利。こっちは見た目的にも、唐揚げっぽくできました。


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お味はどうか? 確かに唐揚げなのですが、タピオカ粉のせいかサクサクの食感です。また五香粉が入っているだけで。もう台湾です。台湾らしさが好きなので、五香粉はレシピよりもかなり大目に入れてますw 美味しいので、これからもヘビーローテーションです。

 

基本的に家庭料理レシビなので、味も濃くなく、普段の食卓に違和感なく馴染みます。作る頻度が高いので、揚げエシャロットやタピオカ粉は買ってしまいました。台湾好きはぜひチャレンジしてほしいです。