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またWiiで遊びたい! 子供たちの声に応えてWiiを解体修理

 子供たちの声に応え、ディスクを読まなくなって放置されていたWiiを修理することにした。修理対応も昨年終了してしまい、どうせ捨ててしまうのであれば、ネットの先人たちのノウハウを元に、自ら修理してみようというのが今回のレポートになる。ノウハウやコツについての言及はあまりないが、けっこう楽しかったので、参考になれば幸いだ。

 

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懐かしのジャストダンスの画面!ここまでが長かったw

発売から15年が経ち、いよいよ修理受付も終了したWii

 うちの子供は高1女子と小5男子。今では当たり前のようにNintendo Switchで毎日遊んでいるのだが、小さい頃はWiiだった。うちはWii U3DSを通らず、Wiiの次に買った家庭用コンソールゲーム機がNintendo Switchである。だから、Wiiで遊んだ期間はとても長いし、ゲームの数も多い。しかし、ある時期からディスクの読みこみが悪くなり、そのうちまったく読み込めなくなってしまい、テレビ台で放置される状態になっていた。

 

 まあ、今ではNintendo Switchもあるし、ゲーム環境はそれほど問題ないのだが、子供たちは長年慣れ親しんだWiiをたまにやりたいという。コロナ禍だった去年は家にいることもあり、体を動かすゲームはやっぱり貴重。特に「ジャストダンス」や「Wii スポーツ」は本当によくプレイしたので、私もたまにやりたい。とはいえ、2006年のWii発売からすでに15年を経過し、2020年1月には修理の受付も終了してしまったので、いよいよ元通りに遊ぶのは難しくなってしまった。

 

Wii本体の修理受付終了に関するお知らせ |サポート情報|Nintendo

 

 そんなこんなで、「どうせ捨ててしまうなら、自前で修理してみるか」と思いついた。コンピューター関係という仕事柄もあるが、昨年動きの悪くなったSwitchのコントローラーを自前で修理できた経験が大きい。コントローラーの部品も、ネジも、ネジ回しも全部そろったセットがAmazonでサクッと買え、しかもYouTube動画で手順を確認しながら作業できた。わりと細かい作業だったが、おかげで迷うことなく、コントローラーも無事に修理完了。子供たちからも羨望のまなざしを得られた。

 

 ということで、有給消化の春休みにWiiの修理にチャレンジすることにした。

YouTubeを参考にして、Wiiのディスクドライブまで到達

 前回のコントローラー修理は部品交換という明確な目的があったのだが、今回はまず解体してみることにした。現象としてはディスクを読み込んでくれないというものなので、レンズをちょっと掃除くらいすれば、直るだろうくらいに安易に考えたのだ。

 

 解体作業はネットやYouTubeにお世話になった。特にYouTubeの「ディスク読み込まない 任天堂 Wii 分解・修理手順紹介 動画(コジコジオタク文化 情報局)」はがっつり参考させてもらった。すでに6年前に公開された動画だが、ネジやケーブルの外し方まで丁寧に説明してくれていて、本当に助かった。

 


www.youtube.com

 

 あとはこちらの解体手順。

Nintendo WiiのDVDドライブの交換 - iFixit リペアガイド

 

 

 手順は理解したのだが、実際に解体してみると、作業はけっこう大変ではあった。小さいネジが多いので、かなり細いドライバーを使わないと外れないし、種類も多い。きちんと位置をメモっておかないと、元通りにはならないだろう。ただし、特殊ネジはないので、基本プラスの精密ドライバーだけあればOK。ゲームキューブを持ってなかったので、コントローラーの接続端子があるのに解体で初めて気がついた。

 

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前面、側面のパネルを外していく

 

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カバーを外すとドライブのカバーが見えてきた

 

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ここまで来たら、もう後には戻れないw

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ピックアップレンズを掃除する感じでもない


 ケース、側面のパネル、ディスクケースといった部品を順序よく外していき、ようやくディスクドライブに行き着く。Wiiのディスクドライブはスロットインなので、動き方がかなり特殊だ。PCの光学ドライブのようにディスクをパチっとはめるのでなく、ディスクを挿入するとメカニカルにアームが動いて自動固定されるのだ。しかし、ディスクを包み込む構造のスロットインドライブはレンズ部分が見えない。そのため、単純にレンズを掃除するのは難しいことがわかった。

 

 こうなると部品交換が手っ取り早い。調べてみると、ピックアップ部とディスクドライブの交換が選択肢になるのだが、両方ともAmazonで購入できるらしい。値段はどっちもあまり変わらなかったので、ディスクドライブをオーダーした。中国の販売業者で、レビューのすべてが肯定的とは言えなかったが、まあ3000円弱だったので頼んでみることにした。

 

やっぱりネジは余る(笑) ジャストダンスと久しぶりの再会!

 ほぼ2週間後、中国からディスクドライブがやってきた。解体したまま作業箱に放置しておいたバラバラのWiiにディスクドライブを取り付け、動作確認のために結線。電源をオンにするときちんと動き出し、イジェクトスイッチを押すと、出てこなかったマリオのディスクを取り出せた。ありがとう、中国の業者さん。この段階ではディスプレイはつないでいないが、正常動作を確信したので、元に戻すことにした。

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中国からやってきたWii用のドライブ

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新しいのと古いの


 修理において一番大変なのが、解体よりも、元通りにすることだ。なにしろネジがあまるw 一応、ネジの位置と場所はきちんとメモっておいたはずなのだが、けっこうな数のネジが余るのである。ほかにも経年劣化でプラスチック部品が割れてしまったり、ネジ山が削れてしまった箇所もあった。いったん解体すると、完全に元に戻すのは難しい(と言い訳)。

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やっぱりあまるネジw

 さてTVにつないで、動作確認しようと思ったら、今度はコントローラーが動かない。充電した電池を補充したが、やっぱり動かない。その日はもう遅かったので、次の日マニュアルで調べてみたら、改めてホーム登録が必要なことがわかった。最初にWii購入した状態では、付属コントローラーがデフォルトで登録されているので、そんなことは初めて知った。前面のふたを開け、コントローラーの後ろにある電池のふたを開け、それぞれ赤いボタンを押すとホーム登録が可能になり、操作できるようになった。

 

 さっそくジャストダンスのディスクを挿入すると、問題なく読み込み、プレイ可能になった。4年ぶりくらいの正常起動ではないだろうか。子供たちがよく遊んでいたKARAの「Go!Go! Summer」のイントロが流れると、ちょっと目から汗が出てきた。

 

 子供たちは喜んでくれたのだが、姉に言われたのは「私の青春が返ってきた」というコメント。なるほど青春時代まっただ中の高校生にとっての青春時代とは、小学校で遊んだゲームであったかという感慨もあったが、なるほどそう見えるのか。あと、実際にプレイして思うのは、ゲーム体験とはソフトとハードでセットなのだなということ。最近は懐かしいアプリをスマホで楽しめるようになったが、あれじゃないんだよね。今となっては重いWiiのコントローラーを小さい体で振り回した身体性こそ、心に深く刻まれるゲーム体験なんだろう。

 

 ということで、うちでは当分Wiiを楽しめそう。解体はいいぞ!