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女性の業を肯定してきた「ユーミンの罪」は男性も納得

ユーミンが女性たちの業をどのように肯定してきたか?「ひこうき雲」から 「DAWN PURPLE」までの歌詞をひもときながら検証していく。J-WAVEリスナーのかみさんが最近、ユーミンをかけることが多く、思わず手に取った一冊。久しぶりに血まみれでない本を読んだけど、とても面白かった。

 

私は平塚のレンタルレコード屋で借りた「DA・DI・DA」がユーミンデビューだったので、酒井順子はおそらく5年くらい年上。あまり意識してなかったけど、「COBALT HOUR」とか、「真珠のピアス」とか、そういう解釈があるのかと感心することしきり。特にバブル期以降の話は、リアルタイムだったので、腑に落ちる。当時は「メトロポリスの片隅で」を聞きながら、OLは1人都会で戦ってたんだよなとか……。

 

なにしろ酒井順子が自分の半生になぞらえて話しているので、説得力があり、 「助手席性」や「除湿効果」などの表現がとても素晴らしく、話の持って行き方にシットした。男性の私が読んでこれだけ納得したので、同世代の女性が読んだら、本当に赤べこ状態で納得すると思う。

 

ユーミンの罪 (講談社現代新書)

ユーミンの罪 (講談社現代新書)