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Candlemass来日公演 叩きつける重低音リフに身を委ねてきた

1990年代に好きだったドゥームメタルバンドCandlemassが来日したので、参戦してきた。公演は渋谷のCLUB QUATTRO(久しぶり)。ひたすら暗く叩きつけるような重低音に身を委ねてきた。


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Candlemassをドゥームメタルと書いたが、個人的にはけっこうビミョーなカテゴリ分けだと思っている。暗くて、重いBlack Sabbathフォロワーであるのは間違いないのだが、デス声のCathedralとは明確に違う。かと言って、いまのボーカルが様式美的にメロディアスなわけでもない。基本はスローな曲ばかりだが、たまーに速くてリズミカルな曲もある。

 

じゃあなにが唯一無二かを考えたら、やはりうねる重低音リフだ。決して複雑なリフじゃないが、重くて、強くて、グルービー。Cathdralの這うようなリフとはちょっと違う。そして、半音ごとにずれつつ、不協和音を織り交ぜた不気味なギターフレーズはどこかゴシックで宗教的だ。

 

今日のライブもそんなCandlemassの魅力を凝縮したようなライブだった。2024年にCandlemassのライブに足を運ぶくらいだから決して広くないCLUB QUATTROを埋め尽くしたのは、おそらくなかなかのオールドメタルファン。2024年にCandlemassのライブに足を運ぶくらいだから、さもありなんだ。

 

代表曲とも言えるMirror Mirrorからスタートし、アンコールのSolitudeで締めた80分のライブは、徹頭徹尾うねるリフが襲ってくる重低音体験だった。リズミカルだったのは三連マシンガンリズムのDark are the veil of deathくらいで、あとは低速で重い曲の連発。音質のイマイチな初期の曲が多かったので、生で聴くとものすごい迫力だ。音の塊がドスドス来る。


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今のメンバーは三十年ぶりのオリジナルメンバーである1stアルバムのボーカルが復帰しているのだが、個人的には、NightfallやAncient Dreamで歌っていたメサイア・マーコリン。一番好きな曲はDark Reflectonではあるのだが、残念ながらやってくれなかった涙。マーコリンの歌は強烈に個性的だったが、まあ昔のボーカルがよかったと不満を言ってもしようがない(ポール・ディアノよりブルース・ディッツキンソンの方がよいとワガママ言ってるようなもの)。

 

ともあれ、今のCandlemassならではのバンドの魅力はたっぷり堪能できた。特にファーストのDemons GateやUnder the Oakは、ボーカルがとうにんということもあり、よかった。ファンの盛り上がりも熱くて、シンプルにいいライブだった。