2014-01-01から1年間の記事一覧
朝鮮への出兵を見越した人狩りを敢行しようとする石田三成の奥州仕置きに異議を唱える奥州北端の九戸氏。押し寄せる6万の大軍に対して、3000の城兵のみで九戸城に立てこもり、極寒の東北の冬を待つ。太古から脈々と続く奥州の大義とは? そして真の敵とは誰…
3回目の火星探査ミッションが失敗し、さらに火星を離脱する際に折れたアンテナが1人のクルーを直撃。砂嵐の彼方に消え、当然死んだと思われたマーク・ワトニーは奇跡的生きていた。マークは自らの知識と限られた資材を使って、サバイバルを始める。そして、…
石山本願寺に十万石の兵糧を運び入れるべく、毛利方が協力をあおいだ村上水軍の第一次木津川海戦を描いた大作。上下2冊読了しました。 Amazonでのレビューにあるとおり、ヒロインの景が泉州に渡って、石山合戦にからんでいく前半はやや冗長。後半の木津川海…
今度の伊東潤は足利家の家宰・高師直(こうのもろなお)が主人公。主君の足利尊氏とともに、鎌倉幕府を裏切り、後醍醐天皇を裏切り、室町幕府創設に尽力しますが、最後は尊氏の弟である直義との壮絶な権力争いに敗れます。 まあ普通しらんがなというマイナー…
室町時代、足利持氏の遺児の反乱を鎮圧すべく、古河城に押し寄せた10万の大軍。城を守るのは火を自由に操る異彩の男、そして80名の雑多な侍たち。果たして、勝てるのか? 籠城側の少人数が、奇想天外な方法で数多くの敵をやっつけるというプロットは、楠木正…
応仁の乱以後、足利将軍をクーデターですげ替えた細川政元を描いた「天魔ゆく空」(文庫本)の上下読了です。 最近は、「北条早雲-青雲飛翔篇」(富樫 倫太郎)を読んだおかげで、すっかり室町ブームです。歴史の教科書的には、応仁の乱が終わって、室町幕…
ユーミンが女性たちの業をどのように肯定してきたか?「ひこうき雲」から 「DAWN PURPLE」までの歌詞をひもときながら検証していく。J-WAVEリスナーのかみさんが最近、ユーミンをかけることが多く、思わず手に取った一冊。久しぶりに血まみれでない本を読ん…
襲いかかる武田軍を次々と喰らいつくす悪魔の城。世にも恐ろしいキリングフィールドを作り上げたのは、平和な生活を蹂躙された者たちのすさまじいまでの怨念と、数奇な運命をたどってきたある異邦人の過去の清算だった。 三吉 眞一郎という新人さんのデビュ…
超情報化のため、人造の脳葉である(電子葉)の移植が義務化された2081年。情報庁に務める主人公は、恩師から託された少女が導く、あまりにも大きな世界の変化を目の当たりにする。 伊藤 計劃の名作「ハーモニー」を彷彿させる表紙に釣られて買ったが、これ…
幕末の歴史のほんの片隅に残る「天狗党の乱」。尊皇攘夷を訴える平和的なデモンストレーション集団が、いつの間にか倒幕勢力とされ、激しい水戸藩内の内部抗争に巻き込まれていく。数々の激戦を経て、京都にいる一橋慶喜に己の本意を訴えるべく、中山道をひ…
ブックリストに、にわかに坊主ブームが来ております。まず手に取ったのは、法治国家としての徳川幕府の礎を作った金地院崇伝の一生を天地人の火坂雅志が描いた「黒衣の宰相」です。結論からいえば、傑作です。火坂さんの本は何冊か読んでますが、正直1・2を…