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PR会社はもう少し頭使って欲しい

私はWebメディアの記者なので、おのずとPR会社の人から商品説明や取材・発表会のお誘いを受ける。かれこれ15年近く、いろいろなPR会社の人とつきあってきたが、正直PR会社の存在意義がわからないという意見が今回の話だ。

 

PR会社はメーカーの広報代理として動くことが多いので、商品やサービスをメディアにアピールして、記事を書いてもらうのが彼らのビジネスだ。ただ、PR会社はメディアに対して情報は提供すれど、お金は払わない。ただ、どれだけ露出されるかが、PR会社の効果測定になるので、当然メディアに対してはけっこうな売り込みが来る。発表会は参加するのか? 取材した記事はいつ載るのか? 新しいクライアントの偉い人が来るから取材しないか? などだ。

 

メディアの立場からすると、正直うっとうしい。なにせPR会社に言われて記事を書いたところで、1円のお金にもならない。ただですら儲からないWebのメディアなのに、いたずらに労力をかけて、お金にならない記事を書いている余裕はない。

 

正直、紙媒体全盛期の頃、あるいはコンシューマ系商材であれば、PR会社とマーケティング・宣伝の関係がうまくいっていたのであろう。PR会社がかっこうの宣伝ネタを提供し、メディアに取り上げてもらう。一方でメーカーの宣伝部はメディアに対して出稿する。この関係がきちんと持ちつ持たれつで構築されていてば問題ない。しかし、今日日そんな余裕のあるメディアなんてないだろう。

 

わりと頭に来るのは、PR会社が頭を使っていない場合だ。「本国から偉い人が来るからインタビューして欲しい」とか、本当にクライアントの言いなりなんだろうなと思う。「技術的なことはわからないんですよねえ」とか、しゃあしゃあと抜かすPR会社の姉ちゃんもいる。お金もらってるんだから、死ぬ気で勉強しろとか思う。「どういう企画をすればメディアに取り上げてもらえますかねえ」という電話もある。それを考えるのがお前の仕事だろ。

 

正直言って、メディアに取り上げられるようにするには、記者の飛びつくネタを提供するしか方法がない。Flymeのまわりにも、ごくたまにメディアのツボをついてくるPR会社がある。たぶん、私がどんなネタを好むかをきちんと理解しているのだ。相手を動かしたいのであれば、やはり相手の弱みと課題を研究すべき。それはPR会社にも当てはまる。今のままだったら、PR会社は必要ない。